こんにちは。
臨床心理士の石田麻衣です。
私は日頃からママの様々な相談に乗っています。
カウンセリング中に出てくる悩みの中でも〝子どもの睡眠〟についての相談は特に多いです。
そこで今回は、赤ちゃんから小学校入学までくらいの子どもの睡眠についてお話します!
日本は夜更かし大国
知っていましたか?
日本は夜更かし大国です。
世界的に見ても、子どもの夜更かしが目立ちます。
「伸びる子ども」「機嫌のよい子」「Happy 気質の子」など「子どもの健康」は乳幼児期の睡眠習慣がとっても大切です。
生活習慣は大人がつくる。
規則正しい生活、睡眠習慣を、子ども自身がコントロールすることは難しく、両親の生活習慣の影響を大きく受けます。
家族全員で規則正しい生活の心掛けが必要になります。
相談にもよくある話なんですが、
「パパの仕事は朝早く、夜遅いのですが…子どもとパパの関わる時間が大切かと思い、夜遅いパパの帰りを待っています。すると、嬉しくなっちゃって寝るのがさらに遅くなってしまいます。」ということがあります。
パパと関わらせてあげたい!という気持ち、とても分かります。
しかし、赤ちゃん時代からこういった大人の時間に合わせた生活をしていると、知らず知らずにその生活習慣が身についてしまい、子どもの脳の発達や健康によくない影響を与えてしまいます。
そこで、まずは子どもの睡眠について知っておきましょう。
睡眠サイクルは個人差が大きく、また、大人と子どもの違いもあります。
成長していく過程で、徐々にレム睡眠(浅い睡眠)の割合が少なくなっていきます。
・新生児・・・約50%
(物音などで起きてしまうのはこのためですね。)・生後6ヶ月・・・30%
・3歳頃・・・約20%
・それ以降・・・大人と近い比率
新生児の睡眠サイクルは40~60分、
3~4歳で60~80分と小刻みに繰り返され、
5~10歳で大人と同様の90分周期が完成します。
また、必要な睡眠時間も年齢によって違っています。
年齢別 必要な睡眠時間
年齢 ・リズム・総睡眠時間(1日全体)・特徴
新生児期 ・2~4時間 ・平均16±2時間 生後1か月~3か月 ・昼間起きている時間が少し増える ・一時期、寝入り時間が遅くなることがある ・寝起き、体温調節のリズムができ始める ・生活リズムが決まる初めの大事な時期 生後4か月~6か月 ・昼夜の区別がつき始める ・13~14時間程度 ・コミュニケーション機能の発達に関係する ・夜泣きが始まる時期 ⇒少し様子を見て、赤ちゃんが自分自身で落ち着かせるのを待ってみることも大切。 生後7か月~1歳 ・夜の睡眠と昼寝がはっきり分かれてくる ・約11~13時間程度(夜+昼寝) ・1度寝るとあまり起きないようなリズム ・夜の授乳による影響に注意 1歳半~2歳 眠りはほぼ夜に ・11~12時間程度 ・24時間リズムができてくる
昼寝はどうする?
赤ちゃんの頃は、起きたり寝たりを繰り返す毎日から、徐々に夜寝て、午前寝、お昼寝となり、1歳の頃には夜寝る+お昼寝といったリズムができていきます。
でも・・
お昼寝って何歳頃まで?
知っていますか?
実際のところ・・・
⇒夜の睡眠が十分な場合、早ければ3歳頃から昼寝がなくなる(約85%が3歳まで)
⇒4~5歳までお昼寝が残る子もいる
保育所によっては、年長までお昼寝するところもありますが、眠れなくてごそごそしている子も必ずいます。
それは、当たり前!
夜にしっかり眠れていれば、昼寝が必要のない子もいるんです。
うちの子の場合…、
夜の睡眠をしっかりとらせていたので(たいてい20時半~7時くらい)「おひるねの時間、ひま・・・」と話していましたよ。
子どもの睡眠のためにママができる工夫・10箇条
・妊娠中から規則正しい生活リズム
・夜泣きの時、すぐにおっぱいをあげる習慣をつけない
・朝起きたら、カーテンを開けて、朝の光を浴びさせる
・午前中、よく身体を動かして遊ぶ
・お昼寝は、遅くても午後3時半までには起こす
・テレビや動画などは脳が興奮するので夕方以降つけない
・夕方以降は部屋の電気は蛍光灯からオレンジ系の光へなるべく暗く
・お風呂は熱すぎないように
・抱っこで寝て、おろすと泣く場合は、背中がお布団についてもママと胸、お腹はぴったりとくっつけたままにして、ゆっくりと離れる。
その時、お腹あたりにぬいぐるみなどぎゅっとおいてあげるのもおススメ!・寝る前のルーティン(習慣)を決める。
例えば、お風呂に入って、着替えて、歯磨きをして、お布団に入って絵本を読む、子守唄を歌うなど。
パパママの今までの生活習慣や子どもの特徴によっては、寝かしつけは大変なことかもしれません。
でも、子どもが心も身体も健やかに育つためには絶対に早くからリズムをつけてあげることが大切です。
ママ!パパ!
気合いだけでなく、ちょっとした工夫を意識してやってみてくださいね。
次回は、小学生や中学生以降の子どもの睡眠についてお伝えします。
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